本長寺縁起

◆ 本長寺沿革

 当山は山梨県身延山久遠寺を総本山とする日蓮宗の寺院で、今を去ること400有余年前、永禄(1558〜70)年間に創立されました。開基は京都妙満寺派の法華僧日感(天正元(1573)年寂)、開基檀越は荻野因幡守。爾来現在の住職、渡辺日易にいたるまで、33代の住職によって守られてきました。
門扉に「日蓮聖人山伏問答」「星下り絵図」の刻まれた山門をくぐると、掃き清められた白い石畳、玉砂利の敷き詰められた広い境内、そして四季折々に美しい花を咲かせる数々の銘木が皆さまをお迎えします。中でも、身延山より賜った樹齢70年の「しだれ桜」は毎年春彼岸頃に満開になる有名な桜です。
また、境内には八大竜王と刻まれた雨乞いの石塔、寛文10(1670)年につくられた釈迦如来立像の古石佛、嘉永3(1850)年に再建された本堂には、安政6(1859)年完成の宗祖一代図、江戸北泉作の釈迦涅槃像、人の心の中を描いた「十界互具地獄極楽絵図」など、非常に貴重で珍しい寺宝の数々を所蔵しており、当山の歴史と由緒を物語っています。